「正しい」日本の夏休みを過ごそう
今年の梅雨前線は、岐阜県南部に豪雨をもたらすという過激なフィナーレを置き土産にして過ぎ去っていきました。集中豪雨の被害は可児市や八百津町で一番ひどく、死者や行方不明者が出たりしましたが、その八百津町といえば、おおきな木野外塾恒例のサマーキャンプを16年にわたって行っているところでもあります。
我々がキャンプをしているところは、この被害が出たところよりもずっと山奥の福地地区。昨年度の全校児童数わずか9名だった福地小学校もこの春ついに閉 校となってしまったほどの過疎地区です。旧福地中学校のレトロな木造校舎を宿舎にし、地元の方たちにお世話になりながら続けてきたのが、この福地サマー キャンプです。
ここで、子どもたちは川遊びや虫採りなどをして遊びますが、以前このキャンプに来たひとりの少年、麦わら帽子をかぶり、ランニングシャツ姿で虫採り網を かかえてやってきました。彼を見て、「じつに昭和の少年」とうなってしまった僕でしたが、それ以来、この福地キャンプの売りは、「『正しい』日本の夏休み を体験するキャンプ」ということになりました。
「正しい」とはいったいどういうことかと突っ込まれそうですが、これはじつに僕の独断と偏見以外の何ものでもありません。僕は岐阜市の町なかで育ったわ けですが、歩いてすぐのところに長良川があり、ここがメインの遊びのフィールド。そして目の前に西別院があり、この境内では悪ガキどもが遊びまくっていま した。僕が麦わら帽子をかぶっていたかどうかは定かではありませんが、虫採り少年であったことは確かで、夏休みには、チョウチョやセミ、バッタなどを追い かけていました。そして泳ぐのはもちろん長良川。今でも岐阜市の住民は長良川がプールの代わりみたいなものですが、昔は、長良橋のすぐ上流側の河原には海 の家ならぬ「川の家」が出ていたほどで、そこで着替えをしたり食事をしたりができたんですね。ま、それくらい岐阜の人間にとっては川で泳ぐというのはあた りまえのことだったんです。
ちょっと話がそれましたが、せっかくの夏休み、室内で勉強ばかりしてないで、いやゲームばっかりしてないで、目いっぱい外で遊ぼう。そして自然のなかで生き物とふれあってほしいといったひとりのおじさんの思いが、この「正しい日本の夏休み」なわけです。
今年の福地キャンプは7月17日から二泊三日。集中豪雨があった翌々日です。僕たちがいつも遊ぶ川はとんでもないことになってるんじゃないかと心配でし たが、こういう渓流は回復が早いですね。氾濫をして道路までをも川にしてしまったこの川もすっかり元に戻っています。でも、氾濫をした爪痕は各所に残って いて、そんななか、子どもたちは川遊びをしたり、釣りをしたりしてました。そんな僕たちのことをおもしろがってくれている地元の方たちはいろいろと協力を してくれています。 今や結構有名人でもあるお百姓さんの山ちゃんは、トラクターの後ろに荷台をくっつけて、そこにみんなを乗せて福地めぐりをしたり、馬に乗せてくれたりし て、いつも子どもたちの人気者になっています。
福地はほんとのどかな田園地帯。風は涼しく、夏でも朝晩はちょっと冷え込むぐらいの過ごし良さ。あなたもこんな「正しい田舎」で、「正しい日本の夏休み」を過ごしてみてはいかがですか。
おおきな木 杉山三四郎











コメント
長い期間にわたり、ブックレットを置かせていただき、どうもありがとうございました。
今日いただいた「おおきな木つうしん」の楽しいコラムも読ませていただきました。
正しいコラムはつまらないものが多いですが、「正しい」が「楽しい」になる理由がチャンと秘められているようで、嬉しくなりました。
私としては「正しい書店の訪ね方」も身につけたいものです。
深謝。
コメント、ありがとうございます。いつも大したことは書いていないのですが、読んでいただけてうれしいです。
また、ご来店お待ちしてます。
おたより、ご質問など