強い国よりも温かい国になってほしい

 

 ご近所のことを悪く言うような話でちょっとどうかなとは思ったのですが、かの三代目独裁者がふんぞり返っているお国の話です。先日、36年ぶりに朝鮮労働党の党大会が開かれたんだそうな。核保有国として世界の列強と肩を並べている国なんだぞーと世界にアピールする一大イベントだったようです。

  朝鮮民主主義人民共和国が正式名ですが、いったいどこが「民主主義」なのかさっぱり理解できない一党独裁国。というかひとり独裁国。党大会に出席している人たちはみな同じ格好、同じ動き。党大会を祝うセレモニーでは、お決まりの一糸乱れぬあの行進。間違いは許されません。異質なものが混じり込むことも許されません。笑うことも許されない雰囲気ですが、いえいえ、笑っている人たちがいました。あの美女楽団。でもあの笑顔は全部管理統制された不自然な笑顔で、ユーモアは感じられませんけどね。強い国を演出するのには、弱さや隙を見せてはいけないんです。ですから国民は言われたことを忠実に守って、クソ真面目に行動をするわけです。

 でも、ちょっと待てよ。これってかの国だけの話ではないような気が最近します。我が国を代表するあの安倍さんも「強い国にする」とおっしゃってますからね。核兵器は持っていないものの、やはり世界列強と肩を並べるような国にしたいようだし…。

 ですから、強がりをいっぱい言います。「日本の原発は世界一安全だ」とか「放射能汚染水は完全にブロックされている」とか、何の根拠もないのに平気で嘘をつく。間違いを指摘されても謝罪はしない。それどころかキレて意味不明なヤジを飛ばす。そして最悪なのは、自分に反対する人間はクビにして、「あなたが右と言っているのを、私は左とは言いません」というようなイエスマンで固めてしまう。あの三代目独裁者ほどではないとは思いますが、やりたい放題。何もそこまでして「強い国」にしてもらわなくてもいいのにと思いませんか。人付き合いにおいても、クソ真面目に強がっている人よりも、弱みや隙だらけの人の方が温かみがあるでしょ。強い国よりも自由にものが言える「温かい国」の方がいいと思うんですけど。

 さてさて、ここまで書いてきて連れ合いに意見を求めたら、「あなたもクソ真面目なんじゃない」と言われてしまい、ちょっとショック。真面目か不真面目かと言われたら、真面目に生きている人間だとは思うけど、「クソ」は付かんだろうと。たぶん、細かいことに小うるさい人間だから面倒くさいんでしょうね。紙を二つに折るときは角と角をきちんと合わせて折らないと気に入らないし、猫のように料理を残すのも許せない。とにかくいろんなことに細かい典型的なA型人間であることは言われなくても分かってます。そしておまけにケチ。レストランや居酒屋のクーポンは、いつか使えるだろうと大事にしまっておく。空き箱は捨てられない。祖父の代から受け継いだ貧乏性なんです。もうどうしようもありません。

 でも、これって真面目とか不真面目とかいう生き方の問題じゃなくてたんなる性分の話で、人にまでその価値観を押しつけようとはしてないし、強くなりたいとも思わないし…。そもそも北朝鮮や戦前の日本のように、国民が一丸となって「強い国」をめざすような世の中にはなってほしくないと思っている人間であることはたしかですから。

おおきな木 杉山三四郎

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